野菜はおいしい。栄養もたっぷり。野菜嫌いの子供はぜひ健康維持のために野菜を食べるべきだ。だがいくらおいしい野菜でも腐ってしまう。新鮮なうちが一番美味しいので、腐りつつある野菜は処分されるのだ。もちろん腐りかけても野菜は野菜。お腹を壊すわけでもなし、栄養価が変わるわけでもなし、食べられる状態なら食べた方がいい。でも、スーパーで腐りそうな野菜はさすがに誰も買わないのだ。腐りかけた野菜は肥料になったり、他の動物の食べ物になったりする。そのときに野菜は行進することをご存知だろうか。これが「ベジタブル行進曲」と呼ばれるものだ。まるでこれから死にいくような雰囲気だが、マスターと呼ばれる行進曲を指揮しているものが、野菜たちに勇気を与えてくれるのだ。これで、腐った野菜たちもプライドを保ち、肥料の道へと進むのだ。それにも成れなかった野菜たちはいわゆる野菜の幽霊になるのだ。野菜の世界もいろいろとあるのである。