Window Handle Man

Window Handle Man

よく気付くとこの町はたくさんの窓があることがわかる。なんでか分からないが、普通の家の2倍は窓がついているのではないだろうか。寒い地方だからか、なるべく窓から日差しを入れたいのだろうか。そんな平和な町なんだが、最近変な人が現れた。どんな人かというといつでも窓を持って歩いている男だ。お話しするにも何をするにも窓越しを経由しないとコミュニケーションがとれないのだ。コミュニケーション能力は至って普通なのだが、なんせ窓を通さないとしどろもどろしてしまい、窓が必要不可欠になっているのだ。ではなぜに窓が必要なのだろうか。小さい頃から窓を見て育ったので、窓から景色を見ないと不安になるのだそうだ。そう、窓依存症というらしい。なんだそりゃ~って思うだろうが、実はアメリカの田舎ではいたって普通の症状らしい。情緒不安定になると何かに頼りたくなる。それが普段見ている窓になっているということだ。窓さえあれば明るい性格なので、危害はないようだ。