Keyboard Room

Keyboard Room

お、恐ろしい・・・おれは精神に異常をきたしているのかもしれない。オレの部屋は精神異常者が収監される真っ白な部屋のようにある特徴を持っている。それはピアノの鍵盤がオレの部屋の壁にちりばめられているのだ。何故に急にそんなに部屋が変わるのか!何が起きたというのだろうか。その壁一面にちりばめられたこれらの鍵盤は勝手に音を奏でるのである。四六時中この鍵盤が音を鳴らすので、寝てもいられないし、落ち着いていられもしない。自分の部屋なのに落ち着かないのである。こんな気の狂いそうな部屋にどうしてなったんだろうか?おれはピアノを弾かないし、なんの恨みをもたれることをしたことの記憶もない。どうやっても心当たりが見当たらないのだ。それもそのはずで、この部屋の前の住人の怨念なのである。前の住人はピアノ演奏かで、ある事件によって無くなったのだが、その時の怨念がこの部屋に形となって現れているのである。なんとも恐ろしい話であろう、これは引越を考えざるをえないようだ。