Holelogy

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おれは大の穴好き。穴という穴をこよなく愛している。街中で穴を見つけては、入ってみたり、覗いてみたり、音を聞いてみたり、穴はとても興味深いと思っている。穴の奥に潜んでいる見えない空気感がおれの気持ちを高揚させるのだ。そんな穴好きなおれはとんでもないことを思いついた。それは自分にも穴を作るということだ。身体には鼻、耳、お尻など数カ所の穴が存在するが、それに付け加え独自の穴を身体に開けてしまおうということだ。そんなことは可能なのだろうか。整形外科に相談してみると出来るそうなのだ。その言葉を聞いて瞬間から、おれは身体に穴をあけることを決意したのである。今では、からだの至る所には穴だらけだ。大きい穴だと直径5cmくらいの大きさがある。身体の至る所に穴があるので、痛々しく感じるかもしれないが、おれはそれで大満足なので、最高に幸せな気分なのである。実は穴好きな人は世界にはたくさんいて、ホールロジーという専門分野も存在するらしい。穴は奥が深いのである。