おれの街の駅前に変な銅像が建った。何の銅像か、誰の銅像なのか、この街の出身の人なのか、全くの謎なのだ。市役所に問い合わせても、何の銅像のことか許可をだしていないというのだ。ということは誰かが勝手に建てたということである。何の目的でこんな銅像を建てたのだろうか。そしてなんで頭の上にフランスパンをのせているのだろう。まるでスペインの芸術家サルバトーレダリのようなのだ。そしてこの銅像につけられている名前が「ダリだこのおっさん」なのである。これは偶然の一致か、はたまた策略されたいたずらなのか。何もなかったおれの街はこの銅像のおかげで、連日のように観光客が訪れるようになり、盛り上がりを見せている。本当に何の目的で建てられた銅像なのだろう。いつの日か原因が解き明かされる日が来るかもしれない。