私の近所の友達にガマさんという人がいる。あだ名ではなくそのような名字なのだが、その名前がぴったりくるような人なのだ。いたって普通のようなおばさんなのだが、あるときになると人が変わったようになる。それはスーパーで買い物をするときだ。たまたま近所のスーパーで初めて会ったときはガマさんと気がつかなかったほどだ。どのように変わるのかというと、頭の上にガマガエルが乗っており唇の形がガマ口になっているのだ。なぜこのようになっているのかというと、彼女はいい商品、安い商品を見つけるために変身しているのだ。頭の上のガマガエルがいい商品のところに来ると鳴く。そしてガマさんが本当にいいと思わないと口を開かないのだ。この二つの要素が重なると初めて商品を手に取るのだ。こんなガマさんをスーパーで見かけたときはこっそりとガマさんの後をつけていい買い物をするのである。