Tape Tongue

Tape Tongue

オレはもともと味覚が優れている。今でいう絶対味覚を持っている人物なのだ。そんな特技を生かして料理研究家という職業についている。全国各地を歩いては様々な美味しい料理、郷土料理を探し求めているのだ。そんな生活を始めて早20年経った頃、ある変化が身体に出てきた。どんなことが起きたのかというと、舌が発達して長くなってきたのだ。長くなった分、今まで感じきれなかった微妙な味の変化を感じるようになったのだ。そして長くなりすぎて舌がテープのように巻くようになったのである。そして面白いことに、テープのように巻きつく部分に、食材を巻くとさらなる味の深みを感じられるのだ。これも職業病の一種かもしれない。