Swab Papa

Swab Papa

私のお父さんはとても変わっている。小さい頃は気がつかなかったが、幼稚園に行く頃になると、明らかに他のお父さんとは違うことに気がついた。とても痩せているのだ。それもガリガリで人間にはとても思えない。どこから力が湧いてくるのかもわからない。私のお父さんは綿棒なのである。それを知った時の衝撃は忘れない。お母さんにお父さんのことを聞いたら告白されたのだ。最初は何を言っているのか全くわからなかったが、綿棒を見せられてわかった。これがあなたのお父さんの姿よと言われたら冗談ではないことを察した。綿棒に生命が宿った姿だったのだ。両親は愛し合っているので良いが、娘の私としてはとても複雑な気持ちだ。