わたしのばあさんのいしこさんはとってもやさしい、おとなしいおばあちゃんだ。いついっても笑っているし、楽しいお話をしてくれる。孫の目にはそのように移っているおばあちゃんである。だが、わたしのお母さんからすれば、決してそれだけではないらしい。嫁姑の関係からすると微妙なのかもしれないが、ある1点だけが気になるというのだ。それは、いしこばあちゃんの頑固度だ。お母さん曰くかなりの頑固者らしい。もちろん子供のわたしには全くわからないけど、お母さんやお父さんをかなり困らせるくらいの頑固だというのだ。それが顕著に現れているのが、石の上に何年も座っていることだ。暑い日も寒い日も関係なしに石の上に座っているらしい。体に悪いからやめたらといっても絶対にやめないらしい。そのせいか、いまでは体の半分が石のようになってしまっているのである。このままでは本当に全身が石化してしまう勢いだ。おばあちゃんが医師になってしまうのは嫌だ。どうにか必死に説得しようと家族でがんばっている。が、おばあちゃんの石頭もかなりのものだ!