小さい頃に憧れていた大人の世界。特にバーという存在には特別の憧れを持っていた。あるドラマがきっかけで、あのような場所は大人しかいけないと子供心に思ったものだ。そしてついに大人になったオレがバーを初体験する日が来た。会社の上司に連れられて今晩バーに行く予定なのだ。その日は朝の日からそわそわして気持ちが仕事に入らなかったが、なんとかこなしてついにバーに足を踏み入れたのだ。ん?なんか思っていたのと違うぞ?何が違うんだ?よーく店内を眺めてみるとなんらテレビで見たバーと変わりがない。何だろうと思ってカウンター関に座ったら、違和感の原因が分かった。バーテンがミイラなのだ。ミイラといっても生きているミイラだ。ミイラの格好をしているバーテンダーなのだ。どうもこのバーはモンスターホラー映画好きが集まるバーらしく店主がミイラの格好をしているのだそう。そんなにマニアックなバーでデビューをしたオレだが、ミイラ店長の作るカクテルは最高に美味しかったので、常連になっちゃいそうだ。ただ、店長のホラー話を聞かないといけないのはちょっと辛いけどね・・・