民主化が進んでいるミャンマーだが意外と知られていないのがミャンマーで1000年以上も続いていると言われている競争だ。その名前はミャンマーどろんこレース。年に一回ミャンマーの国中をどろんこをかぶってマラソンをするのだ。その参加数約1000人と言われている。どろを身にまとった人々が1000人いることなんてかなり異様な雰囲気だ。この伝統的なイベントはとにかくどのくらいの泥を塗るかにかかっている。何故かというと、ミャンマーの国中を回るこのレースは約1ヶ月間かかると言われているが、ここでポイントとなるのが、泥を最後まで落とさずにゴールすることなのだ。1回のどろを塗るだけで、1ヶ月を持たせるのも技の一つなのである。たくさんつけすぎると体が重くなって走りにくくなるし、逆に少なすぎるとゴールまでもたなくなるので、このどろをつける具合が重要な鍵を握っているのだ。何よりの難敵はスコールだ。せっかく天気がいいと、どろが乾いて落ちにくくなるのだが、スコールに当たるとたちまちにどろどろになって落ちやすくなるのだ。スコールが来ても雨宿りをできないので、天候に左右されるのもレースを面白くしている内容だろう。世界でも類を見ないこのどろんこレースはユネスコの無形文化遺産になっている。