Preservative Man

Preservative Man

人間は極度の精神状態になると何をしでかすかわからない。緊張の糸が切れたとか、ぶちぎれたとか、精神の状態を保てなくなると、体に異常をきたすのだ。素直な体といえばそうなのだが、そのくらい精神の不安定さは体に害なのだ。そんな精神に問題を抱えている友達のYは、あることに頭を悩ましている。それは、死にたくないという漠然とした悩みなのだ。それもちょっと変わっていて、死という状態は受け入れるのだが、体が腐ってしまうのがいやらしい。その不安からか、Yは体に保存料をつけて生活している。何が起きても保存料を体につけていれば腐りにくいということだ。よって体中にサロンパスを貼っているような状態で生活しているのだ。そうもしないと精神状態が不安定なので、落ち着きが無くなるのだ。彼の生活には欠かせないアイテムとなっているようだ。毎月大量の保存料を手に入れては3日に1度の頻度で保存料を貼り直している。いつの日か彼は保存料を手放すことが出来る日は来るのだろうか・・・

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