ピーピーピー。永遠と流れている音がある。そうオレはある癖を持っている。とにかくこれをしないと落ち着かないのだ。精神病のひとつだろうが、医者に見てもらってもやっぱり治らないのだ。別に生活するうえで支障はきたさないので、今のところは気にしないようにしている。おれの癖というのは花瓶の写真をひたすらコピーするという特異なものだ。なんで花瓶をコピーしたくなるのかはわからないのだが、とにかく花瓶のコピーじゃないと落ち着かなくなるのだ。それもおばあちゃんからもらった花瓶で、なにか特別な思い出があるのかもしれないし、おばあちゃんの霊がそうさせているのかもしれない。こんな癖だからいいコピー機じゃないと満足しなくなり、今では100万近くするコピー機を購入して、ひたすら暇ができたら花瓶のコピーをしている。今では部屋のスペースのほとんどが花瓶のコピーで埋め尽くされている。コピー用紙を捨てることが出来ずに、このままではコピー用紙に埋もれてしまうだろう。その前にこの癖をなんとかしたいものだ。