ぷ~んとなにか臭い。なにかが臭っている。何だろうと周りを眺めてみても、何が臭っているのかわからない。貴族が集まっている舞踏会でこんな臭いがするのはおかしいのではないか。周りを見ても美男美女だらけなのに。だが原因がわかった。みんな臭いのに口に出さなかった理由は会場場所であるお城のお姫様が臭いのだ。臭くない?といった時点でアウトだからだ。そう、ここのお姫様はニンニク姫と呼ばれているのだ。彼女は小さい頃から大のニンニク好き。親がお金持ちだからって、自分の身体にニンニク臭を注入するという違法まがいのことをしているらしいのだ。香水ではなくニンニクの臭いを、それも身体に注入するなんてよっぽどのニンニク好きでなきゃできないであろう。それもお姫様がそんなことをするのだからよっぽど変わった人なのだろう。みんな臭いと思っているのだが、何も言えないという立場も辛いものがある。もちろんこれから出てくる食事もニンニクメインの料理なので、最終的には自分たちもニンニク臭にやられるのだが・・・