ある曇り空の週末に山梨の山へハイキングにいった。その日の天気予報では晴れのはずだったのに、山の天候は変わりやすく、曇り空に変わり急に肌寒くなってきたときだ。数メートル先で火がおきているのが目についた。最初は山火事かと思ったのだが、どうも誰かが寒いのでたき火をして暖をとっているらしいのだ。おれも寒かったのでこのたき火にあやかろうとして近づいていくと・・・その先に見た光景とはうさぎがたき火をしているのだ!なんて光景だ、こんなことってあり得るのか!本来動物は火が嫌いなはず。火を見ると恐れて逃げるはずなのに、このうさぎは自分たちで木を集めて、そして人類でも火をおこすのは大変なのに、うさぎが火をおこしているのだからすごい出来事なのだ。そしておれが近づいていってもうさぎは逃げずに、ゆったりとした顔でたき火で暖をとっているのである。おれも何も話さず、不思議がらず、一緒に暖をとってこの急変した天候をしのいだのだ。その後天気が回復たらうさぎたちはちゃんと火を消して森の中へ消えていったのだ。おれは夢を見ていたのだろうか・・・