ある旅番組を生中継している時に事件は起こった。その旅番組は、いままでに人類が足を踏み入れたことのないアマゾンの奥地に潜入した映像を流していたときだ。もさもさと生い茂る植物に覆われた地帯にたどり着いた時に、ある物がカメラに写った。最初はなんなのか分かりにくかったが、次第に明確になっていくその映像を見た時、全国民は恐怖に陥ったのである。なにが起こったかというと、まずはレポーターが襲われたのだ。何に襲われたかというと、巨大なトンボである。いきなり頭を齧られて、致命傷を追ったのである。その後に起こる地獄とはまさにテレビの前で起こったのだ。全てのスタッフもトンボに襲われて、無惨にもカメラに映し出される恐怖の数々。すっかりと食べられる一部始終を放送したのだ。テレビを見ていた人たちはあぜんとするしかなかった。このトンボはその後に分かったことだが、今までに発見されていなかった種類で「人食いトンボ」と名付けられた。アマゾンの奥地にいかなかった理由はこのトンボがいたために侵入できなかったのが理由であろう。決してアマゾンの奥地には近づくなということだ。