オレの名前は太田一郎。いたって普通の家庭に生まれた長男だ。父親は商社のサラリーマン、母親はスーパーのレジでパートをしている、どこにでもいそうな家庭だ。だがオレが高校になった時に父親が太田家の秘密を明かしてくれたのだ。その秘密とは太田家の家系である。何を話し出すかといえば、信じがたいまるでSFのような話をし始めたのだ。その内容とは、太田家の祖先はカエルだというのだ。どうやってカエルから人間が生まれるんだ?すごい疑問を抱いたが、古くから伝わる家系図を見てみると確かにカエルから始まっているようだ。カエルと他の動物も混ざって、最終的に人間との間に子供が生まれてからその後は人間の系列が始まっていた。それが今の太田家になっているようである。どうやってカエルがこの家系図を書いたのかわからないが、深刻な父親の顔をみて信じようと思った。これが太田家の秘密である。