オレの親父はとんでもない奴だ。小さい頃からとても怖いイメージがある。だが、最近になってわかったが、オレの親父は特別だったのだ。さらに慣れてくると、愛情さえ湧いてくるようにもなった。何が変わっているのかというと、オレの親父は怒るとあるものに変身するのだ。その姿とは頭部が炎になるのである。メラメラと燃えるあの炎だ。あまりにも怒りの沸点が上がると炎に変身して、家族の誰も手に負えなくなるのである。だが、その怒りを抑える方法を母親が偶然発見した。数年前にまた怒り出した親父に、母親もめちゃくちゃ頭にきたのだ。そしてその時に飲んでいたお茶をぶっかけたのだ。そしたら怒りが急におさまったのである。そう、炎は水に弱いのだ。その日以来、親父が怒ると水をかけて落ち着かせるようになったのだ。なんとも可愛らしい親父だ。