ボクの顔には中心に大きな黒い痣がある。小さい頃からあるのでそれが当たり前だった。年を重ねるほどにこの痣はどんどん黒くなっていって今ではほぼ真っ黒となっている。ではどうしてこんな黒い痣ができたのか。それは小さい頃に交通事故にあったからだ。何と赤ちゃんの時に自分の身体の上を車が引いていったのである。よくそれで死ななかったなと思うほど大きな事故だったらしい。僕はそんな事故に巻き込まれたのに、何ともなかったというのだ。だが事故から数日経って顔に薄っすらと痣が出てきたというのだ。最初は気にもしなかったらしいが、徐々に黒さが増すにつれてさすがにおかしいと思ったらしい。そして今では真っ黒になってしまったのだ。どうしてもこの痣は取れないらしい。一生このタイヤの痣を背負ったまま生きていくのだろう。それがボクの人生だ。