子供の頃とても怖かったのがある。それは天井に浮かび上がる無数の木目だ。いろんなものが浮かび上がっているように見えてとても怖くなったのだ。だが、それはまだいい方だった。なぜならいつのまにかあるものが天井に現れたからだ。それは無数の蛇である。最初は木目が蛇に見えているのかと思いきや、本物の蛇が天井からぶら下がっていたのだ!そして夜な夜なニュルニュルと動き出すのである。どうも天井に住み続けているようで、天井から動かないのだ。寝ている時も、部屋にいるときもいつ襲われるのかわからない。常に緊張している状態だ。大人になった今でも天井の蛇はいつも通りぶら下がっている。蛇と一緒に成長してきたのだ。これは一生一緒に生きていくのかもしれない。