もともと無口だった私だったが、55歳の時に初めていったアメリカ旅行を境におしゃべりな性格にかわってしまった。きっかけはアメリカ人との会話だ。会話が苦手だったのに、どうにか英語で話そうと頑張った結果、自分でも驚くくらい英語で話せたのだ。まるで自分ではないような感覚だった。帰国してから積極的に話しかけるようになって、おしゃべりになったのだが、ある弊害も起きた。それは自分の口がなぜかおでこに移動してしまったのだ。おでこに口が言ってからさらにおしゃべりになった。話す相手は口がおでこにあるので、会話に集中できないらしく、会話が成り立たなくなってきた。せっかく会話できるようになったのに、これではどうしようもない。無念だ。